不動産屋で野菜を売る週一野菜マルシェ!
不動産屋で毎週水曜日に野菜を販売しています。
毎週水曜日の午前中だけ、不動産屋が八百屋に変身します。
水曜日の午前中、不動産屋の我社に朝からたくさんの人が来てくれます。笑)
朝にドア前にご近所さんが並んでくれるんです。
週一野菜マルシェで販売する野菜は、地元の農家さんから朝採れ野菜を仕入れています。
その日の朝に採れた新鮮な野菜を販売しています。
この新鮮野菜は無農薬で地元の農家さんが、地元のみなさんに、もっと美味しい野菜を提供したいという思いで生産されています。
不動産屋が野菜を売ることは、ご近所さんのコミュニティをつくる場になり、希薄になりつつある地域、ご近所さんとの人と人とをつなぐ役割ができることにつながります。
ここでは、ご近所のつながりが希薄な現代に、ご近所さん同士が集う場所をつくり、不動産屋がどのように地域とつながり、週一野菜マルシェを通じて地域貢献につなげたか、地域に貢献!不動産屋で野菜を売る週一野菜マルシェ!をお伝えします。
目次
不動産屋で野菜を売る週一野菜マルシェをはじめたきっかけは?
週一野菜マルシェをはじめたきっかけは、地元で農業をはじめた若者たちを応援しようと思ったことからでした。
半年前、地元をもりあげ隊ために、地元の議員さんと共に地元にはどんな産業があるのか仲間と共に探索しました。
地域で使われていない土地、雑草地や田んぼ、放置された建物を見て回りました。
そこで、ここ地元の旭川には、蛍の生息地があり、日本タンポポの生育地があり、アユが泳ぐ川があり、今まで知らなかったいいところがたくさんあることを知りました。
旭川は、山が近く、近隣一面、田んぼがある自然豊かな地域です。
地元の人たちに声をかけながら、地元のいいとこ巡りを。
そこで紹介されたのが、地元で農業を営む5人の若者達です。
30代前後で脱サラをして、農業を学び、地元の農業へ参入したという若者などです。
若い人たちがビニールハウスで野菜栽培をしている姿を拝見したとき、高齢化を迎える今、これからは若者が農業を支えていく時代なんだと思えました。
その若者達が農業をしようとしたきっかけや、現状の農業の大変さを聞いているうちに、1人の若者に興味がわいてきて話を聞くことができました。
その1人の若者の話には、農業への熱い思いとこだわりから、強い意志を感じました。
それが、この旭川の地元で農業を頑張ってくれている若者を応援していこうと決意し、今、週一野菜マルシェを始めるきっかけになりました。
不動産屋としてすぐに協力できることは、1人の客として、その若者からこだわりのある野菜を買うということでした。
野菜を買うことで彼らの収益になり、応援することにつながるという思いでした。
そして買った野菜を自宅用で消費に使うのか、ご近所にお裾分けするのか、どうするのが一番いいのかを考え始めて、たまに買う程度ではただの客でおわってしまうから、定期的に数多く購入していく方法はないか模索しながらたどり着いたのが、不動産屋で野菜を売る、週一野菜マルシェの開催です。
生産者側と消費者側を上手にマッチングさせること
週一野菜マルシェの開催でのポイントは、生産者側と消費者側を上手にマッチングさせることでした。
無農薬や減農薬で育てる安心で安全な野菜が若者のこだわりの栽培方法でした。
でスーパーで販売している野菜とは違った「こだわりの栽培方法」というところがメリットだと感じました。
この無農薬で作る野菜を、地元のみんなに知ってもらって、食べてほしいという生産者の思いを強く感じました。
そこで、地元の若者が栽培する美味しい野菜を地元のみんなに知ってもらって食べてほしいという思いを一緒に伝えていこうと思い、買った野菜を販売するということにつなげました。
ただ買うのではなく、仕入れとして販売をし地元のみんなに食べてもらうと地元にも貢献ができることになります。
そこから、地元の農家さんやご近所さんに貢献できる野菜販売で、不動産屋で野菜を売る週一野菜マルシェがはじまりました。
地域に貢献するには?
不動産屋で野菜を売る、週一野菜マルシェに地元の人は来てくれるのでしょうか?
最初はそんな風に考えていました。
思い起こせば、以前は我社の目の前の通りには、昔々の20年も前になるけれど、八百屋が2件、魚屋もあり、金物屋など小さな商店が集まりご近所さんでいつも賑わっていました。
いつの間にか大家族が減って、今までご近所をうるおしていてくれた方達も高齢となりました。
そして地域の人口減少などで小さな商店は閉まり、変わりにちょっと先の大通りには大きなスーパーができました。
しかもここらのご近所さんは、その当時元気だった方たちが今皆ご高齢の1人暮らしばかりになってしまっています。
いつも我社の前にあるバス停前でバスを待っているのは年配の方達ばかり、そして買い物帰りでは荷物を重そうに持って歩いています。
最近では買い物にいかずとも、チラシを見て注文すると食料や飲料を家まで運んでくれるシステムがあったり、スーパー直通の送迎付きのバスが出ていたり、この世の中大変便利になりました。
出かけずにしても、必要なものが手に入るなんてすごいですよね!
ですので、サービスが行き届いている大きいスーパーをご近所さんが使う利用率も多くなっています。
ですが…便利な反面、これでは1人暮らしの高齢の方が外にでる機会が減っていく一方ですよね。
便利な宅配があることで外に出歩く必要がなくなくなってきて、外で道端で偶然に顔を合わせることでつながるご近所さん同士の他愛ない会話も減ってしまいます。
ご近所でも、隣の家が住んでいるのか住んでいないのか分からなかったり、希薄なご近所さん同士の関係ができあがってきていると感じてしまいます。
結果、若者と同じ「引きこもり」になってしまっているんです。
買い物という物を買うという行為も、その場の雰囲気や見た目や色合い・手触りや匂いを感じて購買意欲がわくものと思うのですが、その感覚を忘れてしまっては楽しみが減っていっているような気がしてなりません。
そこで!
わが社で野菜を売ることで、昔ここに八百屋があっようにご近所さんが歩いて来てくれて、少しは賑わいがもどってくれるんじゃないかと期待しました。
遠いからいけないというのであれば、歩いて近くに気軽に行ける八百屋があったらきてくれるかも知れません。
そこでご近所の方々に「週一野菜マルシェ開催」のチラシを配布することにしました。
地元の若者が作った野菜を、地元のみんなが買って応援できるように、毎週水曜日午前に開催「週一野菜マルシェ」の告知をしました。
チラシをまくことでご近所を知ることにもなるので、不動産やとしても空き家など近所の建物の状況を把握することができます。
初回は1軒1軒訪問して約500部のチラシを配布しました。
目の前のバス停で待っている人にも、ここで週一野菜マルシェを開催すると告知を続けました。
そして初の週一野菜マルシェオープン当日は、ご近所の人がたくさん朝早くからきてくれました。
そこから毎週水曜日には、ご近所さんや噂を聞いた方が来てくれるようになり、週一野菜マルシェが周知されるようになってきました。
今では、開店前に並んで待っていただくこともしばしばあるくらい人気になってます。
初めの頃は、ただ買ってすぐ帰る人もいました。
そのうちに「今日は何があるの?」とか「来週はなに?」など聞いてくれるようになり、名前を聞いて名前を呼ぶようになり、段々と仲良くなることができます。
この野菜を販売する毎週水曜日は、ご近所さんとの楽しい会話が飛び交います。
これって八百屋のいいところですね!
たわいもない会話が普通にでるようになるんです。
そして毎週会うたびに、知らない人ではなくみな知っている人になるわけで、信用とか信頼できる関係が構築されていきます。
そして、野菜を買いに来る人は皆ご近所さんなので、ご近所さん同士で「元気だった?」とか会話をするようになりました。
更にお茶を飲むスペースをもうけたことで、ご近所さん同士が座って会話をするようになりました。
もしどこかで、歩ける距離に野菜を売るお店ができたら…
それをきっかけに、きっと同じようにご近所さんがきてくれるでしょう。
そしてリピートしていただくには、その日だけは不動産屋ではなく八百屋としてお客様にサービスをし続けることと、ここで野菜を買うことでのメリットを提供することです。
野菜を売る不動産屋に毎週来てくれるのは、お得感であったり商品の質であったりもありますが、何よりも安心できる居心地の良い場所をつくってあげることです。
八百屋としてご近所さん同士が週に1回、出会える場所ができました。
そして、次もに来てもらえるような約束をすることも大切です。
来週は美味しいトマトが入荷するんだけどきてくれる?
など、帰る前には次の情報を伝えて、また来てくれるお約束をすることで今まで外に出歩かなかった方も毎週、楽しみに来てくださるようになります。
出歩くきっかけは、外に出て運動にもなるし話し相手がいるということで楽しみにもつながります。
その後は、順調に不動産屋で野菜を売ることが地域に定着して、いつもの常連さんが顔をあわせることが増え、隣近所の情報がこちらから尋ねなくても入ってきます。
不動産屋は地域とのつながりが大切です。
毎週水曜日のは不動産屋で野菜を買う。
今では野菜を買いながらお茶をするコミュニティの場になっています。
地域に貢献!不動産屋で野菜を売る週一野菜マルシェ!で得られる効果
ここでは、地元の若者の農業を応援する目的で、地元の農家さんからその日の朝に採れた新鮮な野菜を朝に仕入れて販売をしています。
もちろん購入して仕入れるので、もうけはなくても赤字にしないようにしなくてはいけません。
そのままの値段で売って1つでも売れ残ったら赤字です。
スーパーで野菜の値段を見たり、袋詰めの中のトマトの個数を確認したり市場調査を行いながら、ご近所さんにリピートしていただくには買いやすい値段での提供が必要です。
例えば、人参だけだと赤字だけどキュウリを買ってもらえることで、トータルで帳尻があうようにしました。
目玉商品を1つ決めることで全体のトータルがあえばいいように工夫をして、単価は計算しやすいように、100円から買える野菜として、100円、200円、300円の設定にしました。
ご近所さんが100円もってきたら何かが買えるような設定です。
そして1人暮らし用に少しの野菜を1セットにしたり少量での販売にしてみたり、たくさんの野菜を買ってあまらせることがないような組み合わせも考えました。
また、店内のレイアウトをいつも行くスーパーとは違うおしゃれな空間にしたり…
いつもと違った環境をつくることで、すぐそこの八百屋にご近所さんと会うためにちょっとおでかけしにきてくださいます。
「ちょっと野菜を買いに!」が、気軽に行ける集いの場になることでご近所さん同士のつながりも改めて強くなりいろんな情報交換ができます。
不動産屋としてご近所さんの情報はとても大切です。
そんな会話をしながらだまっていても情報がはいるので、八百屋効果は大きいです。
いろんなお困りごとを相談してもらえるようになりました。
まとめ
不動産屋で野菜を売る「週一野菜マルシェ」を企画してみて学んだことは、人と人のつながり絆が大切だということです。
- 地元の農家さんから野菜を仕入れることで農家さんとつながる。
- 地元の人に地元で採れた野菜を販売することで地元の人とつながる。
- 地元のご近所さんが集まることでご近所さんとつながる。
- 八百屋に来たご近所さん同士がつながる。
くるくるまわる輪ができて、小さなコミュニティができました。
何より、地元の小さな不動産屋が「週一野菜マルシェ」を始めて、近所にチラシをまくことからはじめ地元新聞にも取り上げていただけました。
いつの間にかご近所さんの常連さんができて、今まで知らなかったご近所さんを名前で呼ぶようになりました。
家まで重い野菜を一緒に運んだりしているうちに、ご近所の相談事もいただくようになりました。
不動産屋としての欲しい情報、空き家の情報なども自然にはいってくるようになります。
農家さんを応援することから、ご近所のコミニティができ、知らなかったご近所さんの名前を知ることができて知らなかったご近所さんがみな知り合いになれて、週に一度の集いを楽しみにしてくれる方が増えます。
希薄な社会の中でも、助け合うことができるような地域であってほしいから、いつでも人と人がつながる場所を提供してコミュニケーションがとれる環境つくりが必要だと感じます。
不動産屋で野菜を売る週一野菜マルシェでは、人と人をつなぐコミニティをつくることができるということです。
コメント